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秘密

第17章 前進

※櫻井side

俺がルナを探すために廊下に出ると
ルナがいたんだ

名前を呼ぼうとしたけど、どこかおかしくて
外を見ながら何が囁いている
誰かに話しかけているような

しばらく見ているとルナは月に手を伸ばし始めた
嫌な予感がした

「ルナ!!」

叫んでもこっちを向かない
聞こえていないのか?

ルナの肩を掴みこちらを向かせると

「やめて、これからパパのところに行くんだから!」

「何を言ってるの、ダメだよ、」

「あそこにいるでしょ?パパがもう1人にしないからこっちおいでって言ってるの、だから行くの!」

今までルナがお父さんに会いたいっていうこともあった
でもここまでは初めてだった


「ルナ…言ってたよね?死んだ人は月になるって。お父さんのところに行くってことは死ぬっていうことと同じなんだよ?」

「いいよ…もう…死んじゃったほうが楽だよ…」

ルナは大粒の涙をこぼしながら言った

「とりあえずみんなのところ行こう?」

俺1人じゃ無理だって思った
みんなで聞いてあげよう
大きな苦しみも悲しみも5人で分け合おう

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