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秘密

第4章 出会い

さっくんに了承を得たことを嵐に伝えると
すごく喜んだ顔して
楽しみだね
って

一旦その場をあとにしてパパの元へ向かう

1番に伝えたかったんだ

この出会いをくれたパパに

あの嵐とお喋りできてご飯にまで行けること

すごく嬉しくて

廊下をかけながらその場に急ぐ

パパの写真の前に正座して

「さっきね嵐とお話できたんだ!初めてだよ!やっぱり近くで見ると緊張しちゃうけどすごくかっこいい!パパのおかげだよ全部!本当に…本当にありがとうぅ…………」

嬉しいはずなのにでもやっぱり悲しい
何写真に向かっていってるんだよ自分
なんで面と向かって言えないの

泣いちゃダメ…約束だから…でも今だけ…今だけ……

いきなりぎゅってされたんだ
誰だかなんてわからない
でもなんの反応もできなかった
長瀬くんやさっくんじゃない
初めての人
でも心臓の音がすごく聞こえたんだ
直感でわかった
この人も悲しいんだって

「パパ…会いたいよぉ…帰ってきて…お願い……お願い…」

ルナが言葉を発するたびに抱きしめられる力が強くなっている

?「大丈夫だから……」

聞き覚えのある声

その声の主を知りたくて後ろを向くと

「大ちゃん……」

大「大丈夫だよ…お父さんはずっとルナのこと…見てるって…」

そうだ、見てるんだ
泣いちゃダメだ…

涙を拭って「うん…」ってそれしか言えなかった

大ちゃんは「ご飯行こうか」って

でも頷けなかった
とてもそんな気分じゃなかったんだ
たとえ相手が嵐だとしても
今は1人になりたかった
誰とも話さないで
1人になりたかったんだ

2人の間に沈黙が流れていると

長瀬くんが部屋に入ってきて
「行くぞ」ってそれだけ

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