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秘密

第24章 再


「こんにちは〜お願いしまーす」


そう言ってスタジオに入った

今日歌うのは『ホシアイ』

ルナの定番曲らしい
確かにお気に入りだけど



いろんなスタッフさんにパーカーを褒められて嬉しかった

軽い打ち合わせが終わればあとは歌うだけ


『会いに行くよ 今
星をたどって……』




「お疲れ様でした〜!」

ふぅこれで今日のお仕事はおしまい


スタジオを出て楽屋に向かおうとした時……



?「あの…」

「はい」

後ろから聞こえてきた声
振り向きながら返事をする

?「着てくれたんですね」

「………」

背の高い相手
ゆっくりと顔を見ると


「ぅ…」

急に頭に激痛がはしった

誰なのかわからない

でもなんか見覚えのあるような


?「大丈夫ですか?ルナちゃん」


「だいじょ……ぶ」

?「とりあえずこっちの部屋入りましょ」


そう言って入ったのは機材室

なんでこんなところに…



痛みの走る頭を押さえながら床に座り込んだ


?「ルナちゃん…俺があげたんですよ、この服」

そう言いながらしゃがんでパーカーの袖を引っ張る


この人が?


「ありがとう…ございます」

?「俺、ルナちゃんのこと大好きです」




急に目の前が真っ暗になったかと思えば
唇から伝わる感触


「ん……やめ……」

やだ
こんなの
知らない男の人になんて



?「ルナちゃん…俺のこと覚えてませんか?」

離された口から放たれる言葉

「分かんない…」


?「じゃあお仕置きですね」


両手を頭の上で縛られ再び唇を重ねられる


「んん……」

離そうともがいても自分の何倍もの体重の男の人を退けるなんて無駄で


「や………ん…」

喋ろうとした口の隙間から相手の舌が入ってくる



したくもないのに
そのはずなのに
頭の中にいるのは大ちゃんで
大ちゃんを想像したらもっとして欲しくなっちゃって

抵抗するのをやめていた



?「やっと許してくれたね。いい子」

そう言って頭を撫でられる



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