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秘密

第26章 伝

※二宮side


俺は隣にいる小さくて細い体に腕を回して抱きしめた


俺の腕に溢れる涙
久しぶりに見た
この人の涙

大野さんは抱きしめられながらも俺の方に体を向け、
背中に腕を回してくる


外から見たらきっと俺らゲイだと思われるよ


「ニノ…俺、お前いないとダメだわ…」

お決まりのセリフ
悩み事が解決するといつも言う

でもこの言葉に毎回ドキッとするんだ
だって俺この人好きなんだもん

恋愛的になんてわからないよ
でも俺も大野さんが思ってくれてる以上にあなたを必要としてる


胸に埋まっていた顔が俺を見上げてくる

俺の頬に手を置いたかと思えば
その手は起きたまんまの前髪に触れる

「なんすか…」

こんなに甘えてくるの初めてだ
好きな人に触れてもらえる喜びと
何をされるかわからない恐怖が一気に襲いかかってくる


「んふふ、ニノって昔から可愛いよなぁ」

「ちょ、やめてくださいよ//」


何この人酔ってんの?
さっきまでの雰囲気が台無しだよ


俺らは自然と体が離れる

「帰らないんすか?」

いつもなら自分の用済んだら帰るから


「俺帰ったらどうせゲームやるんだろ?」

ギクッ

「ま、まぁ」

「だったら帰んねぇ〜」

「…え?」


「だから夜ご飯作ってね!それ食べたら帰るから」

「嫌ですよ」

「なんでさ」

「それまで何するんですか」

「…昼寝?」


「…帰って1人でしてください」


「………嫌だ。今日は誰かといたい気分なの」

だから何歳だよ
もうおじさんのくせに
いつからそんなに甘えん坊になったの


「はいはい、勝手にしてください」

「よっしゃぁ」



仕方ない
俺はステステ歩く大野さんについていく

まぁ向かう先は寝室





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