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秘密

第26章 伝

※大野side


今日の俺は自分でも思うほどにおかしい

心も体もニノを欲しがってる


可愛いと理由をつけて頬に前髪に触れた



それなのにニノは帰らないのかと聞いてくる

そんなの帰りたくないに決まってんじゃん

こいつは俺のわがまま全部聞いてくれるんだ

年下なのにいつも俺を支えてくれる
この前聞いたんだ
なんでそんなに強いんだ、って

そしたらこいつ
Jr.のとき俺のこと支えてくれたじゃないですか
って当たり前のように言うんだ


俺は強くない
大野さんを支えることしかできない



それだけで十分だと思う
俺が言うのもなんだけど
1人を支えてるだけで凄いことだ。







俺が勝手にニノの寝室に向かうと何も言わずについてくる

なんだかんだで1人になりたくないんでしょ
俺と同じだよ
お前に会うとなんでか別れたくなくなる
次会うのはいつなんだろうってすぐ考えちゃう
バカだよな、本当に



ベッドに寝転がると同じように隣に寝転がる

ダブルベッド
プレゼントでもらったんだってさ
エアコンが2台もついてる部屋
冷え症だからかな

ニノの家はその部屋に必要な物しかない
寝室だったらベッドだけ
リビングだったらテレビとゲームとソファとテーブル

ニノらしいでしょ
殺風景に思われがちだけどただただシンプルなだけ
みんなの家が物置すぎなんだよ
っていつも言ってる


少し離れたところで寝転がってる小さな体をこっちに引き寄せる

自然と抱きしめる形になる

「いつもありがとな…」


耳元でそういうとニノの体がビクッと震える

「いきなりどうしたんすか」


「んー、なんでもない」

俺はニノを抱きしめたまま眠りについた



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