テキストサイズ

秘密

第29章 別

君のいつだって誰かのために
あった心はいつも
どれだけの自分を愛せただろう

僕に いつだって優しく
しすぎていた僕はいつも
どれだけの「誰かを」愛せただろう

言葉はいつもその人を映したがってた
神様はなぜこんな近くに言葉を作ったの?

心はいつも言葉に隠れ黙ってた
神様はなぜこんな深くに心を作ったの?

心と言葉が重なってたら 
一つになったら いくつの
君への悲しい嘘が優しい
色になってたろう

(I was here to tell you why)
みんなそう 
自分のためだけにいつも
「誰か」がいる
(You were here to tell me why)
じゃあその「誰か」の 
ためにはなんで僕はいないの?

君はそう きっとそう 
「自分より好きな人がいる」
自分が好きなの
今は 言えるよ 
「自分より好きな君がいる」
今の僕が好き

人が人のために流す涙 
それこそが愛の存在の証だ
それを教えてくれたのは君だ 
君が作った僕の心は

「誰がためにそれが僕のために」
今は言えるそれがありのままに
生きてくことだと 
それが人なんだと

僕はそれを優しさと 
呼ぶことはもうしないよ

君の いつだって誰かの
ためにあった心はきっと
そんな自分を愛したのだろう

僕も いつかは愛せるかな
君のようになれるかな
僕は どれだけの
「誰かを」愛せるかな

泣いたね 君は泣いたね 
心が「泣いて」と叫ぶまま
僕を嫌いにならないように 
そう祈るように

君は愛したね 人を愛したね 
心が枯れそうになるまで
君の分まで 君のため 
枯れるまで

愛しているという声が 
泣いているように聞こえた
心がいつか人を救うのを
君はいつでも 知っていたの

ストーリーメニュー

TOPTOPへ