テキストサイズ

秘密

第15章 頼

※大野side

「もう俺らから離れないって約束して。なにがあっても。」


「うん…うん…もう離れない…ずっと一緒…」

【ずっと一緒】
俺らはずっと一緒だ
ずっと。


一回目の【助けて】は聞こえるけどだんだん聞こえなくなって周りが幸福を謳っている時にその【助けて】は騒音になり聞こえなくなっていく

絶対に忘れてはいけない
幸福の中に誰かのSOSが入っているかもしれないこと
耳を澄まして騒音になりかけている【助けて】を聞き逃さないこと

小さな体で俺たちを守ってくれていた
自分の体を捨てながらも
死んでもおかしくない状況で
俺らをかばい続けてくれた

心で叫んでいたルナのSOSに俺らは気付けなかったんだ

守れているのか
俺たちは
逆に守られてないか
ただ一緒にいることしかできない俺たちに対して
ルナは体を張って俺らを守ってくれた

強いのはルナの方だ
でもその強さが全ていい方にいっている訳じゃない
少しは頼ってほしい
1人で全部抱え込まずに

ストーリーメニュー

TOPTOPへ