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捕らわれて…恋。

第3章 秘密







ガタタッ






「……………ん…」



ガタンッ




私は妙な物音で目を覚ました。



「……なに…………ギン?」



暗闇の中で綺麗に光る髪

それはギンの髪だった。


月の光を受けて髪は靡く。


「……ギン?どうしたの?」


フラフラと揺れるその影に私は問いかけた。



「………っは……十和子っ?…すまない、起こしてしまっ……」


荒く深い息を繰り返すその影は


バタンと崩れ落ちた。



「ギン!」


その影に近づく。

暗闇にも目が慣れてきた。


「大丈夫!?どうしたの!?」


肩で息をするその体に私はそっと触れる。



「…………っあつ、い…」




「へっ?」


ギンが着ていた服を脱ぎ捨てる。


もはや使いようがないそのシャツはボタンがちぎれていた。



「ちょっ!ちょっと!?ギン!…っ服を着ろ!」


あついって何!?


「…っねつ!熱でもあるの?」




私がギンのおでこに触れようとしたとき



「っ…わっ…!」





私の視界には白い天井


ではなく



妖美に揺れる瞳と


汗でしっとり濡れる

整った顔があった。




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