
秘密中毒
第10章 初めて
「…お前、変わってないし」
「え」
山田くんは向こうを向いたまま、低音で静かに話す。
「強がりばっか言うかと思えば、急に泣きながら爆弾発言かよ…はは」
山田くんは少しだけ笑って、それからベッドに横たわったままのあたしに
また覆い被さった。
「あ、えっ…?」
「何びっくりしてんの?嫌じゃないならやめない」
首筋に顔を埋めて、あたしの鎖骨のあたりで山田くんの声がくぐもる。
「俺が好きで…気持ち良すぎるって?」
「!!っちが…」
あたしの言ったのと、だいぶニュアンス変わってるんですけど!
(でも繰り返されてみると、なんかすごいこと言っちゃった気がする!)
だけどあたしはそれ以上、弁解できなくて。
中断していたことが再開されて、身体だけじゃなく心まで
熔けてしまいそうだったから。
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