
秘密中毒
第10章 初めて
(なにこれ…なにこれ、なにこれ…っ。)
山田くんは意地悪だ。
いつもあたしをからかう時みたいに、いやそれ以上に。
「んんっ…!」
「あやとり。ここ、すごいびちょびちょ」
「やぁ、いわないで…」
「言ったら感じるくせに。ほらまた、ビクビクして…
すげぇやらしい」
「あ、ぃや…ぁっ…」
「指2本は痛いか?」
「いたく、な…」
「んじゃ、イヤじゃなくてイイって言えよ」
山田くんのエロスの塊みたいな指が、
あたしの中の一点を押さえたりなでたりして…
そのたびに身体をよじって声を漏らしてしまう。
「…あ、あっ…」
「ほら、これは?」
「んうっ…いいっ……」
「さっきのとどっちがいい?」
「どっ…どっちってっ…ああ!」
…ホントに、なんなの。
身体だけじゃなく、気持ちさえもかき乱される感覚に、あたしは翻弄される。
強くてしなやかな指が、あたしを狂わせる。
あたしの反応ですぐに気持ちいいところがわかってしまう。口でどんなに否定しても…山田くんにはお見通しみたいだ。
跳ねる腰を押さえつけて、指で弱いところを攻めながら
固くなってる乳首を舌でもてあそばれる。
「ん…ぁあっ!」
またビクンと身体が跳ねてしまう。
「なぁ、どの触り方が一番イイのか言ってみろよ」
「や…ぁっ……
もぉ…おねが…」
お願い、いじめないで。恥ずかしい、でも気持ちいい。それがまた恥ずかしい、から。
「お願いって…なに?」
シーツを握りしめる手を山田くんがつかんで、導いた先に。
熱い感触があった。
「…あ…っ…」
どうしよう。
こんなになっているこれは山田くんがあたしを欲しいってことで……
と思い至ると、あたしの身体が勝手に山田くんの指を食い締めてしまう。
「や、あ、んんんっ!」
「期待しちゃって。……かわいいな。」
耳元でささやく彼の低音に、ぞくんと肌が粟立つ。
少しだけ荒い息遣いを感じてしまったから、余計に。
…………
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