無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

あたしが落ち着くまで、そのままじっとしてくれていた山田くんが、体を引いた。

「…っあ…」

未練がましく聞こえる声を出してしまってから、急に恥ずかしくなる。

山田くんがまだ一度も出していないのは、わかっていた。

あたしが早く達しすぎたのか、コンドームをつけてないから我慢してくれたのか、わからないけど。

外で出す、という選択肢も、選べたはずなのに。

あたしの激しい波が去るまで、中に留まってくれることの充足感に、あたしは溺れた。

だから…

だるい体を起こして、まだ固いものに手を伸ばす。

「ん、まだ足りないの…か…!?」

からかうような声が、頭上で驚きに変わる。

あたしはかまわず、山田くんのそれに口づけた。

あたしばかり気持ちよくなってしまったお詫びと…それを優先してくれたお礼と。
遊び相手としての意地と。

それから、いとしい気持ち。

自分からこんなことをする恥ずかしさよりも、せずには終われない気持ちのほうが大きかった。

根元に舌を這わせると、固いままだったそれがさらに張り詰め、びくんと動く。

感じて、くれてる…？
そのことに、頭の中が白く塗りつぶされるような喜びを感じる。

全体を口に含み、くびれた部分に舌を這わせる。

片手も添えて、頭ごと前後に動かす。

「…っ！あやとり…出す、ぞ」

のどの奥に打ち付けるように、熱い塊が放たれて。

彼の息遣いや、断続的に余韻をむさぼるようにビクンと揺れて放出を続ける口の中のものが、あたしを恍惚とさせる。

自分が翻弄されているときとは違った喜びを、あたしは確かに感じていた。