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片思い

第1章 小学生

それからはお互いに「今日はこんなことがあった。あんなことがあった」と些細なことで盛り上がる毎日だった。


彼女には中学生のお姉さんがいた。私達の盛り上がりを見て、「もうすぐバレンタインじゃん。チョコあげてみたら?」


「いやいや、恥ずかしいから無理」

「当たって砕けろって。うまくいくかもよ」


好きって気持ちを相手に知られるのが恥ずかしく、

その場は

「考えてみる」

と保留した。




それから毎日悩みまくった。チョコをあげるってことは『好き』な気持ちが相手に伝わってしまう。今までみたいに話せなくなるかもしれない。それが一番怖かった。



その頃、彼と掃除当番が一緒だった。二人で学校の玄関を掃除する。ドキドキしながら、普段なら掃除なんて大嫌いなのに、掃除の時間が楽しみだなんて・・・私って単純バカ。


以前よりはいろいろ話せるようになってきた。
当番を決めてくれた『あみだくじの神様』ありがとう。


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