テキストサイズ

被写体少女

第1章 スカウト

男の人は続けて言った。
「いやいや、中学生でも全然良いんだけどさ」

何を言いたいのかよくわからないけど、おそらくこの人はロリコンと呼ばれる人種なのだろう、と思った。
信号が変りそうになったので、私はできるだけはっきりした口調で言った。
「で、何の用ですか?ナンパとかうざいんですけど」

「違う違う、ナンパじゃなくて」
「じゃあ何ですか」
信号が変わって一刻も早く渡りたいのに、男の人は話を続けた。

「スカウトだよ、モデルの」
「は?」

それは思いがけない言葉だった。

「モデルとか、興味ない?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ