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あたしを襲う心地よい息苦しさ。

しばらくの間その深いキスに酔い痴れ、蕩けてしまいそうになった頃、唇はゆっくりと離れた。

……あたしの吐息と絡み合う、葵の荒い呼吸が色っぽい。


離れた唇が、そのままあたしの耳を這っていく。


「……あぁっ」


こんなに耳、弱かったっけ？
そう思ってしまうほど。

葵の舌が触れる場所に神経が集中して、想像以上の快感をもたらしていく。


「んっ……あっ……」


熱いその舌は、首筋へと移動する。
身体はピクピクと震え、触れられていない部分が疼き始める。

尚も心臓の鼓動が増していくのが、自分でもわかった。


……こんなんじゃあたし、最後までもたない……。


「……希美、綺麗……」


そんなあたしを余所に、葵はそう言ってあたしの胸を片手で包む。


……バスタオルだっていつ取り払われたのかわからないくらい。

こんなにもあたしは余裕がないのに、まだまだ余裕そうな葵を見ると悔しくなる。


「やぁ……っぁっ……あぁんっ」


それでも、胸の突起を口に含まれた瞬間に、そんなあたしの思考はストップした。