背徳教師
第9章 九時間目
「お待たせしました。底梨先生ですね?」
「あ、はい!スミマセン…抗議を見学したいという我が儘を聞いていただき…本当にありがとうございます!」
全ての生徒を送り出し俺達の所に挨拶にきたのは、
“梓川学習塾”塾長でもありカリスマ塾講師―――…
そして、梓川 璃々香の母親の
梓川 たま美(アズサガワタマミ)である―――――――…
黒髪を少しカールさせた…
清楚だが眼差しが真っ直ぐな…強気な女性…
「大変勉強になりました…声のトーンとか…早速、明日から取り入れたいと思います」
「フフフ…早速…我が子に実践したんじゃなくて?」
たま美は、梓川の顔をチラッと見て…俺の顔を覗きこむ…
「私の抗議を聞きながら…娘に何を囁いていたのかしら…」
凛とした姿で俺たちを眼差しで突き刺す…
「――――…こんな…臭いまでさせて……」
たま美は、俺の手を掴むと…
指の臭いをクン!と嗅いだ…
「///ママ!!」
その行動に反応した梓川に…母親の流し目が…追い討ちをかける…