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刑事とBG

第1章 刑事とBG~前編~


――――


『あ~ほっぺ落ちる~///』


ゆうひは目の前に並ぶ料理を口にして、大満足のようだ。


「お、まあまあうめぇな」


斉藤も気に入ったようだ。


「お気に召しましたかなぁ、ゆうひちゃんっ」

その声に、ゆうひは振り返る。


『あ、里沙ちゃん!!』


ゆうひに声をかけたのは、榊原里沙(さかきばらりさ)という女の子だった。
今日、ゆうひとついでに斉藤とを招待したのは彼女だった。


『里沙ちゃんありがとう、もう料理がおいしすぎておいしすぎて…///』

「喜んでもらえたら嬉しいよ。うちで雇ってるコックが丹精込めて作った料理だからね。
…あ、もしかしてそっちの人が…」

と、里沙は斉藤を見た。


「?」

「ゆうひちゃんの彼~?///」

『あ、うん。顔怖くてごめんね』

「おめぇが言うな」


すると里沙はゆうひを引っ張って、ごしょごしょと話した。


「まじイケメン、羨ましい///」

『え、そんなこと言われたら照れる…///』

「ふふっ、ゆうひちゃんが彼氏べったりなのもわかる気がするよ~」

『べ…べったりじゃないよ!!///』

「照れるな照れるな(笑)
じゃああたし、お母さんに呼ばれてるから…また後でねっ」


里沙はゆうひに軽く手を振り、行ってしまった。


「…金持ちのお嬢さんって感じにゃ見えねぇな」


斉藤はシャンパンを口にしながら言った。


『うん、性格めちゃくちゃいい子なんだよ?』


と、その時一人の男が目に入った。


『あ…///』

「あ?」


(ゆうひ何見て……って、さっきのボディーガードじゃねぇかよ)


『警備の仕事なんて…大変だろうね』

「大したことねぇよ、あんなもん。ただの気休めだ」

『そんなことないと思うよ?』

「ある」


(ってかおめぇ、何でそんな…ぽわわ~んって目ぇしてんだよ)


斉藤はズイッと出てゆうひの視界を妨げた。


『…』

「…」


(おもっきし睨まれた…)


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