琥珀荘の奇妙な住人達
第1章 「これって運命…?!…違いました罠でしたorz」
新生活を迎える春。
一人暮らしをしようとしていた俺は、とりあえず住まいとなる場所を探していた。
が、好条件なものはもう既に無くなっていて、あるのはどれも微妙な物件ばかり。
予想はしていたが思っていたよりもハードだな。物件探しって…
そんな事を思いながらひたすら不動産屋を回って貼り紙を見ていた。
__________
「もう諦めて、適当なとこに決めるしかねぇのかな……」
散々歩き回って疲れ果てた俺は、もうほぼ諦めムードになりながら街をふらふらと徘徊していた。
その姿はまるでゾンビのようで、辺りの親子から「ママー、あの人変ー!」「ああいう変な人は、見ちゃいけませんよ!!」な会話を既に3回ほど耳にしていた。
(へっ……もう周囲の目なんて気にしねぇよ…)
心の涙を隠すように拭えば、上げた視線の先に看板が見えた。
「……ん?琥珀荘の掃除をしてくれれば、ガス光熱費、家賃タダ……?是非、琥珀荘へ……!!」
俺は、ぴんと来た。
(駅からも近いし、見た目も新しい。それに、タダ!!、掃除すればタダ!無料!!)
ここだ、俺の新生活の始まりに相応しい出発点は……ここに違いない、と。
……
…
しかし、少し冷静になって考えてみればこんな好条件の部屋なんて絶対裏があるに違いない。でも、そんなの後の祭り。
俺はそんなことなんて微塵も考えずに、入居書にサインをしてしまったのだ。
一人暮らしをしようとしていた俺は、とりあえず住まいとなる場所を探していた。
が、好条件なものはもう既に無くなっていて、あるのはどれも微妙な物件ばかり。
予想はしていたが思っていたよりもハードだな。物件探しって…
そんな事を思いながらひたすら不動産屋を回って貼り紙を見ていた。
__________
「もう諦めて、適当なとこに決めるしかねぇのかな……」
散々歩き回って疲れ果てた俺は、もうほぼ諦めムードになりながら街をふらふらと徘徊していた。
その姿はまるでゾンビのようで、辺りの親子から「ママー、あの人変ー!」「ああいう変な人は、見ちゃいけませんよ!!」な会話を既に3回ほど耳にしていた。
(へっ……もう周囲の目なんて気にしねぇよ…)
心の涙を隠すように拭えば、上げた視線の先に看板が見えた。
「……ん?琥珀荘の掃除をしてくれれば、ガス光熱費、家賃タダ……?是非、琥珀荘へ……!!」
俺は、ぴんと来た。
(駅からも近いし、見た目も新しい。それに、タダ!!、掃除すればタダ!無料!!)
ここだ、俺の新生活の始まりに相応しい出発点は……ここに違いない、と。
……
…
しかし、少し冷静になって考えてみればこんな好条件の部屋なんて絶対裏があるに違いない。でも、そんなの後の祭り。
俺はそんなことなんて微塵も考えずに、入居書にサインをしてしまったのだ。