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琥珀荘の奇妙な住人達

第5章 Bad×World~渚's過去編~

初めて俺を助けてくれて、良くしてくれた奴

「…お前、名前は?!」

俺は咄嗟に叫んでいた

「…」

すると、あいつは止まって振り返り、こう叫んだ。

「…真冬!!」

「真冬、覚えておく!」

「ねぇ、僕達…また会えるよね?」

「勿論だ、また、絶対会おうな!」

そう告げれば満足そうに真冬は微笑み、走っていく。

…見えなくなった真冬の姿。

胸が締め付けられるように苦しいのはどうしてだろう。

とても悲しいのはどうしてだろう

分からない。……それでも

真冬と交わした約束と足に結ばれている銀色の鈴。これは本当だから…

俺はこの約束を守る事を胸に誓い、ここから離れ、遠い遠い別の森へと向かうのだった。
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