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旅は続くよ

第2章 一緒に朝ごはん 雅紀編

N「仕事は?順調なの?」

A「店?結構ね、繁盛してる」

N「ふ~ん。そりゃ結構な事だけども、
そうじゃなくてさ。
アンタの仕事が順調なのか聞いてんの。
どうなの?腕は上がった?」


話の“ついで”みたいにサラッと聞いてきたけど

きっと、心配してくれてんだよな…

なんか、嬉しくなる

将来、自分の店を持つのが俺の夢って事

そのために中華屋で修行してるって事

ちゃんと気にかけてくれてんだよね


A「最近はね、肉の下味なんかも任せてもらえるようになったんだ。
一昨日作った賄いも美味いって褒めてもらえたんだよ~」

N「へぇ~、凄いじゃないの」

A「今度ランチタイム来てよ。
俺が提案したチャイナランチ、人気なんだぜ?」

N「おごり?」

A「1回だけならね」

N「おごりなら毎日行ってやる」

A「アホか。俺の給料無くなっちゃうわ」


でもホントに来てくれたら毎日でもおごってあげる

そしたら勘のいいニノは気づいちゃうかな

俺の気持ち


俺がニノの事、好きだって…



いつからだろう

いつの間にか、ニノは“ただの友達”じゃなくなってた

もちろん“親友”だけど、それだけじゃない

守りたい

傍にいたい

身を焦がすような恋じゃないかも知れないけど

時々無性に抱き締めたくなる

そんな気持ちなんだ


いつか気付かれちゃうかも知れない

もう何年も、こんな気持ちで傍にいるんだから

でも、別にいいんだ

特に隠してるワケじゃないから、バレたっていい

バレても気付かない振りして

ずっと傍にいてくれるなら…

それでいいんだ

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