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旅は続くよ

第13章 俺だって

Aside




何だかニノの様子が変なのにトボけようとするから

何とか散歩に誘い出して

アノ手コノ手で聞きだしてみれば

N「新しい仕事先探せって言われた…」

ほらね?コレだもん

俺に隠し事しようなんて100万年早いんだよ


A「誰に言われたの」

N「…翔ちゃん」

A「…あ――…」

いかにも真面目な翔ちゃんの言いそうな事だな

真っ直ぐにニノを見つめる大きな瞳を思い出す

翔ちゃん、ニノの事そんなに気になってんだ…

なんで…?


A「いいよ。気にすんな」

N「…でも」

A「きっと翔ちゃんもさ、ちょっと気になっただけだと思うし。ね?」

N「…好き……なんだって…」

A「え?」

N「好きだって言われたんだ。…翔ちゃんに」


ビックリして言葉が出なかった

翔ちゃんが?

告白したって事?


ニノを見つめるあの瞳

俺の胸の中でモヤモヤと広がる

…俺が先に好きになったのに

翔ちゃんより俺の方が付き合い長いのに…、って

そんなの…

恋愛に関係ないってわかってるけど

そう思ってしまう


A「…で?なんて答えたの?」

驚きをなるべく抑えて、何気なさを装う

N「ダメだって言ったよ。…当たり前じゃん」

そっか

断ったのか…

『ダメ』の言葉に心底ホッとした


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