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旅は続くよ

第15章 それでもキミの為に

Oside



はあぁぁ……っ

息を吐く音が、客のいない店内に響き渡ったから

O「っふふ…」

なんだか可笑しくて隣を見た

O「でっけー溜め息だな~。何回目?」

うるさいよ、と無言のまま目で訴えてきたニノは

店番する俺の隣にダラリと座って、

また1つ盛大な溜め息をついた


O「なんだ、恋の悩みか?」

N「…なんか含んだ言い方だね」

O「ふふっ、そうか?」

N「・・・何よ。なんか聞いた?」

O「ん~?まあね。…2人ともフッたんだって?」

N「…ったく、お喋りな人がいるね。
誰?翔ちゃん?」

O「残念ながら2人から聞いたんだよ。
こういうのは平等にな」

N「なにそれ。意味わかんない」


まずは、翔ちゃんの様子がいつもと違ってたから白状させて

雅紀も告白したって言うから

そっちからも事情を聞いた

翔ちゃんは大事な弟

それは当たり前の事だけど

雅紀だってさ、俺の大事な従弟なんだよ


N「…怒ってる?」

O「は?なんで」

N「だって、さと兄の大事な弟と従弟フッちゃって、俺…」

O「アホか、いちいちそんな事で。
第一お前だって大事な友達だろが」

N「…ふふっ、ならいいけど」


そんな事気にすんのか…

ちょっとビックリだな

お前らの恋愛に、俺がどうこう言えるモンじゃねーし

人の目なんて鼻で笑うタチだと思ったのに

全く、コイツときたら…

大胆にして繊細

飄々としてるようで拘泥

面白い男だなぁ…


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