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「山瀬…君？」

「…なに。」

「どこに…向かってるの？さっきからずっと歩いてるけど…」


そう、歩き始めて７分。どこに向かうかも分からないまま歩いている。


「あぁ、もうすぐだ。」

「そう…」


下を向いて歩いていると、


「前。見ろよ。」

「ん？………うっわぁ！…きれい…」


目の前に広がるのは白い砂浜とコバルトブルーの海。こんなところあったんだ…


「すげぇだろ？ここ俺の土地。親に貰った。んで、お前が泊まんのはそこの別荘。」

「すごいね…世界が違う…」

「そうか？ほら、入れよ。ここまで来て嫌とかなしだからな。」

「おじゃまします………」


うっわ！広っっ！！！


「…。。。」


言葉がでない。これが別荘！？別荘ってちっさいもんじゃないの？


「大丈夫か？そこのソファー座っとけ。」

「は、はい！……ふわふわ…」

「いや、フツーだろ。マンゴーとオレンジとりんご、どれがいい？」


いつの間にかキッチンらしきところに移動していた山瀬君に声をかけられた。


「じゃあ、、、りんごで。」

「ん。」