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夢。 〜 O×S×A×N×M 〜

第4章 櫻葉 story

ドアの前に立つと
これまで雅紀と過ごした日々が
走馬灯のように駆け巡った


アイツは…
雅紀は、俺と出会ったことを後悔していないだろうか。

何も残してやれなかった
何も言ってやれなかった


今更
もっとこうしてやればよかった、だなんて
全てが遅すぎる

だから、もう…





ー ガチャッ ー


リビングのドアを開けると
スーツを着たままの雅紀が
ソファーに座っていた


翔「着替えてなかったのか」


雅紀「ああ…うん。」


向かい合うようにして座った


雅紀「さっきは…ごめんなさい」

翔「…」

雅紀「俺…矛盾してたよね、
愛されなくてもいいなんて言っておきながら
あんな時だけ、名前呼んで欲しいなんて…

でも、全部ホントなんだ
愛されなくてもいいから側に居たいと思ったのも
名前呼んで欲しいと思ったのも
全部ホント。

それから…」


俺は静かに
雅紀の言葉を待った


雅紀「愛されなくてもいいと思う反面
愛されたいって思ってる。
これも、ホント…。
意味わかんないよね、俺もわかんないんだ。
翔に迷惑かけたくないとか
嫌われたくないとか
いろんな気持ちがあって
気持ちが定まらなかったりして…。

でも
全部、ホントの気持ちだから。」

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