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プリンス×プリンセス

第2章 姉上の婚約者

ディオチェスター王子達が帰っていって、俺は姉上の部屋に報告に行った。

「それで…どんな方だったの?」

姉上の問いに、俺はぶすっとして答えた。

「イヤミ王子」

「え!?」

「気に入らないならはっきり言えばいいんだよ!!何だよ?あの回りくどい言い回しは!!」




ローズガーデンで、俺は気になっていた事を聞いたんだ。

「貴方ほどの風貌で、国力もある方が、何故私を選ぶのですか?」

「何故とは?」

「私の国より経済力や国政に優れている所は幾らでもあります。その国の姫と婚姻された方が有意義なのでは?」

そう言ってディオチェスター王子を真っ直ぐに見つめると、王子は目を細めた。

「己の身の丈を良く知っているな」

「…!」

馬鹿にされてる!?

…って言うか、完全に下に見られてる。

婚約者って、こんな関係じゃないだろ!?

「私は自らの婚姻で国を発展させるつもりはない」

「それは…」

「無難という事だ」

そう言って、ニヤリと笑った。

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