
アイツまで徒歩5分
第11章 夢は高く!目標は低く?
「えっ!!ぇ?!陣ヶ岡さんの……お姉さん?」
俺は、目の前に立つ…女性と…
俺の後ろで…渋い顔をする陣ヶ岡さんを…見比べる―――…
姉弟!?言われてみれば…
強い目力とか?髪質とか…唇とか!
似てる!!
「――――…か…和磨?」
女性は、驚き…感動している!
「―――――…元気そうで…よかった…姉さん珍しいね…旅行…?」
「えぇ………次郎が気晴らしをしろって!
たまには、帰って顔でもみせたら?
まだ…家…帰りにくい?」
「いや………その話は、もう――――…「ゴメン―――――…」
あれ――――――…?
なんだろう…姉弟なのに…
気持ちの悪い……この…雰囲気…
似ていて当たり前なのは、納得したが…
嫌な空気が流れる……
「――――…あ」
「陣ヶ岡さん!!」
陣ヶ岡さんのお姉さんが口を開くと同時に…俺は、陣ヶ岡さんの腕を掴み……
意識を俺に向けさせた!
「――――…やっ、焼きそば!!
焼きそば…名物なんですって!俺、食べてみたいです!買いませんか?」
「あっ、―――…え?焼きそば?」
渋い顔をしていた陣ヶ岡さんが…気が反れたのか…
いつもの表情に戻る――――…
「―――…和磨!
私は、もう大丈夫だから…
次郎が…いるから……大丈夫だから……いつでも帰ってきて…いいから――――…」
陣ヶ岡さんは…グッと唇を結び―――――…うつむく…
俺は、気になったが……
陣ヶ岡さんの腕を…ギュッと掴む事しか…出来なかった…
