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ミニスカート

第1章 サンタクロース

ボクは、恥ずかしいけど、この歳までカノジョいないし、童貞だ。

女のコと仲良くなっても、いい人ねで終わってしまって、キスすらも満足にしたことない。

風俗とかは行くカネも勇気もない。

世間的にはこの歳まで童貞なんてキモイんだろうな。
あ~あ、一度でいいからエッチをしたいな。

今日も寂しくコンビニでエロ本を買った。最近のエロ本はDVDとか下着とか付録が豪華だ。

「あんた、まだ若いんだからこんなものに頼ってばかりいないで、カノジョを作る努力をした方がいいよ」
またレジのおばちゃんに同情的に見られてしまった。寂しいな・・・

アパートまでの近道に公園を通ると、みすぼらしいおジイさんが倒れていた。大変だ、警察を呼ばなければ・・
「腹が減ってしまって、食べ物を少しめぐんでくれんかのお」
おジイさんは警察に連絡するのを断って食べ物を欲しそうにしている。

仕方ないから、コンビニで買ってきたおでんをおジイさんと分けて食べて、缶ビールも分けてやって乾杯をした。
公園は寒いけど、人と一緒に晩飯を食べるのは久しぶりだから何だか嬉しいや。

おジイさんは袋の中のエロ本をうらやましげに見つめている。
「いや~、死んだバアさんの若い頃に似て可愛い娘じゃなぁと思って」

おジイさんがあんまり嬉しそうにエロ本を見るので、ボクはエロ本をあげることにした。
家に帰ればエロ本はたくさんあるし・・・。
おジイさんはすごく感動をしていた。

それから数日してクリスマスイヴがやってきた。
といってもボクには関係ない。
いつものように一人で家に帰り、いつものように寂しい晩飯を食べて、適当なエロDVDを選んでオナニーをする。

「オナニーなんかしたらもったいないぞ。もう少し待ちなさい」
突然声がしたのでびっくりすると、なんとブルセラショップでゲットしたルーズソックスの中からサンタクロースが現れた。

「最近は煙突がない家も多いから靴下を通じてプレゼントを届ることにしておってな」
そのサンタクロースの顔は、なんとこの前一緒におでんを食べてエロ本をプレゼントしたあのおジイさんだ。

「ワシは恵まれない男や女にプレゼントを届けるサンタクロースじゃ。先日は、うっかり食料も力の源たるエロ本も落としてしまってすっかり力をなくしてしまったんじゃ。助けてくれて本当にありがとう」

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