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ん？玲ってもしかして..


ーガラ

話の途中で授業担当教員が教室に入ってくる


「えー、今日始めての授業で緊張してます。皆よろしくね？」


はにかみながらぎこちなく喋るその姿は瑠璃だった


ドクンー


胸がざわざわする


生徒たちの間から歓声が上がる中、瑠璃と目が合う


一瞬冷たい目をしたかと思うとにっこりと微笑んだ


「じゃあ教科書の25ページ。...高橋さん、読んでもらってもいいかな？」


まさかのご指名にひなのはひきつる

渋々と立ち上がり教科書を一通り読み始める


窓から入り込む風が初夏を感じさせる

瑠璃の存在が、直樹との関係が気になる


付き合うって、彼女って..
こんなに誰かに取られたく無いって気持ちと嫉妬と焦りといろんな感情が混ざるんだ


読みながら瑠璃に目をやる

教科書に向けていた真剣な眼差しをふと窓の外に向けていた


視線の先にはー


あの桜の木