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キミが欲しい。

第4章 stage4〜かけひきの赤い糸〜

直樹の見つめる木々は揺れるだけで人影は現れない


「こんなボコボコにしちゃうくらいひなの好きなの?」

ふぅと息を吐き、直樹はその場を後にしようとし、言葉を発した

「あっ、言っとくけど回りくどいやり方じゃひなのは気づかないよ。」



くるりと振り返り静かにあっかんべーをした


ひなのを見つめるあいつの視線が俺と同じだから

愛おしそうに見つめる視線なら..


「王子様は一人で十分だろ。」


もう一度雑木林を見つめると一人の男と視線が合った


拳を握りしめた健が直樹を睨み返した





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