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霧島さん

第3章 霧島さんと志月蛍





「大丈夫。先生は気にせずお仕事頑張って……と、」



何度も攻め立て、意識を飛ばした彼女が眠る横でメールを打つ。



そして受信メールと送信メールを消し、パチンと携帯を閉じた。



「返事遅くなったけど、大丈夫かな」


朝になってしまったけど、催促のメールが来ていないからセーフだろうか。



「ん…」


「、」



隣で小さく身じぎ、声を漏らした彼女を見る。


すると小さな手が俺の手を無意識に握っていることに気付いて胸が締め付けられ、



俺はいろんな罪悪感にみまわれながら、生理的な涙で少し赤くなった彼女の目元を親指で撫でた。



「……ごめんね霧島さん」




きっと君は、俺を許さないよ。





けれど、まだ何も知らなくていい。





「おやすみ、霧島さん」




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