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Face or Body

第57章 違和感…

サクラコの声に
アキラが振り向いた。
ヒカルも少し遅れて
サクラコに振り向く。

あれほど強い目をしていたヒカルの
眼差しはすでに
そこにはなく
光を失った
ひとりの女性のか弱い視線が
サクラコに向けられていた。

サクラコはヒカルに駆け寄り
ガバッと力強きヒカルを抱き締めた。
そして
こう叫んだ
『去年の夏!!サヤカさんの墓前で約束したよね!! 何があっても正義を貫くよ!!って… ………私は貫くよ!! ヒカル!!あなたはゆっくり休みな…。』
サクラコは
自分に言い聞かせるように
その言葉をヒカルの手を握り
言いはなった!!

ヒカルはサクラコが握った手を
弱々しく話してから
深々とサクラコにお辞儀をした。

―――………
お辞儀をする長い髪から
笑みをたたえる
ヒカルの口もとが覗いた…。

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