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Face or Body

第57章 違和感…

『サクラコさん、元気だしてください…。』

サクラコの背後から
そう声をかけたのは
村山だった。

『ヒカル… 警察官を辞めてしまいました
…』
サクラコはうつむいたまま
村山を振り返らずに答えた。
サクラコは自分の寂しさと
ヒカルの無念さを思うと
今にも泣き出しそうな顔を
村山には見せたくはなかったのだ。

村山は
『サクラコさん…。私は警察学校の教官時代に、マキマチにずっと伝え続けたことがありました… 【自分の正義を貫いて、死ぬ覚悟はあるか? ないならワリに合わない警察官なんて仕事についちゃダメだ……】ってね』
そう遠くを見つめて語り始めた。

サクラコは振り向いて
村山の話を聞き始めた。

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