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Face or Body

第6章 急接近

アキラは
ヒカルと関係をもった…。
そして
ヒカルの鍛えられた
引き締まった肉体に
溺れそうな自分を認識していた。

『暴走気味の正義感の塊…。』

そんな印象だった…

『アブナカシくて見ていられず、気がつけば振り回されているような可愛いげのある後輩警察官…。』

そんな立ち位置でヒカルを見ていた…

そう
ほんの数日前までは…。

あの日
ヒカルが自ら囮となり
カケルを確保した日までは…



『先輩!!ありがとうございました!!』
そう
眼鏡の奥から
キリリとした瞳で
ヒカルは駅務室を出たときに
俺に笑顔をたたえて
礼を言ってきた。
そして
そのあと
キリリとした眼鏡の奥の
澄んだ切れ長の瞳一杯に
涙が溢れ…
駅務室の前で
『センパ~イ―――……… 怖かったよ――――………』
って
通行人の目をはばからず
肩を震わせて泣いたっけ…。

そりゃそうだよな…

ヒカルの下半身は
あの男の精液で汚されているわけだから…

でも
よく頑張ったなヒカル…

俺の胸を涙で濡らした
ヒカルにその時俺は

『思いきり泣きな…。これからはずっと青山を守るから』

そうヒカルに囁いて
気がつけば
ヒカルを抱き締めていた。

アキラは
傍らのベッドで
官能の余韻にひたる
ヒカルをながめながら
この数日を
振り返っていた。

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