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Face or Body

第60章 過去からのヒント

ヒカルが山縣の別邸で
トウコを出産したその頃…

ヒカルが
マキマチヒカルらしくない…
というヒカルへの違和感が疑念に
さらには
ヒカルではない!!という確信へと
変化していった

サクラコと村山は
ヒカルの関わったすべての事件を
再び洗い直していた…。

そのなかに―――

犯人 高城カケル
事件名 
  海浜市連続婦女暴行および傷害事件

という事件があった。

この事件はまだ
川島町交番勤務だった頃のヒカルが
痴漢の現行犯として
カケルを逮捕した事件だった。

しかも
カケルは公判中に一転して
犯行を否認したが
判決は懲役3年の実刑判決となっていた…

―――これだ

村山は山縣との50年ぶりの再会のとき
山縣の口から聞いた
ヒカルの誤認逮捕…
山縣の表世界の息子を切り捨てて
闇世界の息子を救った事件を
思い出した…。

そして
村山はサクラコに
自らの過去をすべて
カミングアウトしたうえで
今回のヒカルの事件の真相を究明しだい
みずからの汚れた過去を清算するために
警察を去る決意を伝えた。

―――………
サクラコは沈黙のあと
こう口を開いた…。

『村山さんの言ってることが事実なら、ヒカルはまだ絶対に解放されてないですよね?でも、高城カケルの屈折した復讐が、ヒカルの大事なものをうばうということなら……… ……!!今のヒカルがカケルと入れ替わってることも可能性としては高いですよね!!』

村山はサクラコの頭の回転の早さに
一目おいていた。
その村山の勘は正しかった。

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