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Face or Body

第62章 接近…

アキラは
ヒカルの母ミサトから
ヒカルはヒカルではないと
亡くなる寸前のいわまの際のひとことと
サクラコと村山から知らされた
高城カケルが
ヒカルへの復讐の計画を実行すべく
行動をすでに起こしていること

そして…
今、一緒に暮らしているヒカルが
本当のヒカルではなく
カケルの復讐の一環ですでに
本当のヒカルは
あの一緒に暮らす家にはいないこと

――誰かが
ヒカルに扮して俺と暮らしてるのか?

という
現実に頭と心がついていっていない状態に
陥っていた…。

その結果
帰宅をしてもヒカルの顔を
ちゃんと見つめることができない
そんな
心の距離を生み出していた…。



そんなアキラに
後輩の畠山が
『巻町さん、今日は新しくここに配属される警察官がくるんですよね?そろそろ着任の時間ですね』
と声をかけてきた…。

季節はすでに
ヒカルが発見された1月…

すでに
ヒカルの拉致監禁事件発生からは
1年半近くの時間が過ぎようとしていた。

アキラは畠山に
『……それにしても中途半端な時期に異動してくるんだな…。なにかワケありの警察官かな? しかも女性だよ』
と言葉を返し
手元の資料を眺めた。

そこには

1月15日付人事異動

海浜署川島交番勤務

前任部署 県警遺留品管理係

巡査部長 直村 明里【ナオムラ アカリ】

28歳

と記載されていた。

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