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Face or Body

第64章 数ヶ月ののち…

季節は再び夏に向かっていた。

直村明里【ナオムラ アカリ】は
川島交番の勤務を終えて
保育園にアカリを迎えにいき
家路につこうとしていた。

後ろから
人の気配を感じる……。
すでに誰の気配かは理解できたが
アカリは気づかないふりをして
時おり『アー……ア~』と
声をだすもうすぐ1歳になろうかとする
娘のトウコをあやしながら歩く…。

歩きながら…
思い出していた。

『私をまったくの別人に変えてください。カケルは私のうちひしがれる姿を眺めたいのですよね?見せてあげますよ。……そして、私は謝るべきは謝って、償ってもらうべきは償ってもらいます。新しい私の戸籍と経歴を完璧に作ってください。それで、もう私は山縣さんの存在を忘れます。 …山縣さんもあなたの中にある正義で、あなたなりの清算をするべき時じゃないですか?』

と…
拉致監禁された山縣の別邸での最後の会話を
思い出していた…。

あとは
私の後ろをつけている
アキラ…
アキラが私の意図に気づいてくれるかだ……。

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