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Face or Body

第63章 清算のはじまり

私は
つくづく
巻町ヒカルのしなやかであるが
折れない警察官としての
正義を貫く姿勢にど肝を抜かれた…。

50年前
こういうまっすぐな正義を持つ
警察官がいればと
今更ながら恨めしく思え
つい苦笑いをした…。

『あの… お願いがあります。』
とヒカルは私に言った。


――――――!!

ヒカルが私に要求したこと…

それは
本当の巻町ヒカルとは対称的な
まったくの別人としての
人生のリセットだった……。

私は
ヒカルの要求をのんだ。

さらにヒカルは
こう私に言った。

『山縣さんの人生をかけた港竜会を消滅させる復讐は終わってますが、今、幸せですか?』
さらに
『50年かけた復讐のエネルギー… さぞかし辛かったですよね? でも、お願いします…最後の最後に… …山縣さんのなかにある本当の正義を見せてください。』

まるでヒカルは
聖母のような笑顔をうっすらと浮かべて
私に諭すように言葉を投げた。

―――私の腹は決まった!!

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