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Face or Body

第64章 数ヶ月ののち…

空白だった約2年の時間…

その間に起きた
忌まわしい屈辱も含め
ヒカルは包み隠さずにアキラに
すべてを伝えた。

この事件が
かつてヒカルが川島交番勤務の時代に
アキラとコンビをくみ
解決した最初の事件が根っこにあったこと…。
その背後には
港竜会を壊滅させた
オヤジこと山縣が複雑に絡んでいたこと。
彼の港竜会壊滅の50年間に及ぶ復讐が
息子たちと呼ばれる
闇社会の住民をうみ出し
彼らの罪を被せられるかたちで
カケルが人生を狂わせられたこと
そのカケルの復習の矛先が
ヒカルに向けられたこと

そして
その復讐のゴールが
本物の巻町ヒカルの社会からの抹殺と
アキラの心と身体を奪い取ることだったことも…

―――長い沈黙が流れる………

『私は…   それでも高城カケルには罪を償ってもらう。私の母さんを殺した罪。私を拉致監禁した罪。そして私を誘き出すために罪もないお年寄りに対してひったくりを繰り返した罪…。そして、私もカケルに詫びる…。私の誤認逮捕で彼に味わわせてしまった苦しさと、彼の母親を自殺に追いやったことを…。』
とヒカルはアキラに話した。

アキラはヒカルを見つめて
こう言葉を口にした…

『ひとりでかかえるなよヒカル…。俺も一緒だ』

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