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泣かぬ鼠が身を焦がす

第21章 能ある鷹も身を焦がす(サイドストーリー)


電話の相手である三村様は聞いただけで仕事が出来そうな印象を受けるほど、頼り甲斐のある凛々しい声をされています

私も、失礼のないようにしなければいけません


「畏まりました。スケジュールを確認致しますので、少々お待ち下さい」
「はい、ありがとうございます。お願い致します」


礼儀正しい対応に身を引き締めつつ、スケジュール帳をめくります


この日は……
確か打ち合わせが1件キャンセルになりましたね


私がその空いた日で提案させて頂くと三村様は快諾して下さり、空いたスケジュールを埋めることが出来ました


そして、お約束をした日


「次のご予定はアールワイシー株式会社さんでの打ち合わせとなっております」
「あぁ。担当が変わったんだったか」
「はい。三村様という方に変更になっております」
「わかった」


社長と車で移動しながらご予定を確認

目的地に到着すると、会社のエントランスには遠目から見てもあの声の主であろうと言うような方がいらっしゃいました


「お忙しいところお時間頂きありがとうございます。私が今回担当させて頂く三村ですよろしくお願いします」
「杉田コーポレーションの杉田拓真です。こちらこそよろしくお願いします」
「では、早速ですがお時間もないので、こちらへ」

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