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「如何なさいましたか？」
「この後は特に予定はないよな？」
「えぇ。帰社して終了です」


話しながら社長は車に乗り込まれ


「静の家はここからすぐだろう。直帰していい」


と仰っていただきました


私の家の位置など、覚えていて下さったんですね


そのことが嬉しくて、私は穏やかな笑みを浮かべつつ「お心遣い痛み入ります」とお礼を申し上げます


「では、私はここで失礼します」
「あぁ。お疲れ」
「お疲れ様です」


社長は三村様にも頭をお下げになり、私が車のドアを閉めると帰られました

車が見えなくなるまで見送り、帰ろうかと姿勢を戻すと


「？」


何故かまだ三村様がいらっしゃいます

それも、私の方をじっと見られている


「どうかなさいましたか？」
「伊藤静さん、て言うんですね」
「？ えぇ。そうですが」


先ほどよりもフランクな態度で私にお話しされる三村様


「もう今日は帰るんですよね？」
「そのつもりですが」
「なら、俺も丁度終わりなんで呑んで行きませんか」
「！」


なんと、お食事のお誘いを頂いてしまいました

正直何故、と思いましたが、今後プロジェクトでお世話になることですし断るのもどうかと思って


「では、ご一緒させて頂きます」


私はお誘いをお受けいたしました