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泣かぬ鼠が身を焦がす

第3章 枕


うーっ
あったかい


「何をしてるんだ?」
「何って、まだまだ早いし、俺もーちょい寝る」


こんな早くに起きたことないわ
眠すぎ

お風呂上がりだから身体もポカポカで
余計に眠い


「あんまり寝ていると豚になるぞ」
「美味しくなるならいいんじゃない?」
「そういう問題か?」


美味しく食べてもらえるならいいじゃん
ま、俺は下の口で食べる側だけどね

なんて


変な下ネタを思いついて1人でにやにやしてたら杉田さんに怪訝な顔をされた


「まぁ、ほどほどに。起きれなくなって静や茜に迷惑をかけないようにな」
「かけてないっつの」
「……まぁいい。俺は仕事に戻る」
「いってらっしゃーい」


手振ってるのに無視された
ひどい

でもそんなことどうでもいい
眠い


お風呂上がりにスーツに着替えてた杉田さんは社長室の方へと歩いていく


「あ、そうだ。抱き枕とえっちの件は考えといてねーっ」


俺がそう言うと、杉田さんはドアが閉まる間際にひらりと手を振って応えた


キザだなー
あれが狙ってんじゃなさそうなのがすごい


「ふぁ……」


やっぱり眠い

今度はちゃんといい夢が見れるといいんだけど

おやすみ

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