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泣かぬ鼠が身を焦がす

第27章 苦あれば


昼前に起きて、日中はテレビを見たりお手伝いさんと喋ったりして情報収集

ただ、寝てると言ってもほとんど気を失っているようなものだから気がついた時には外が明るくなっているのがほぼ毎日

夜はひたすらあの人の相手

夜になるとあの人が来ると身体が覚えてしまっているから、稀にある来ない日にも小さな音1つにビクついてまともに寝られない

こんな生活が長く続いて、俺は体力的にも精神的にも肉体的にもボロボロになっていた


「だ……大丈夫です、か……?」


控えめに聞いてきたのはあのお手伝いさん

少しずつ仲を深めてきた俺がベッドで寝込んでいるのを心配そうに見つめている


「大丈夫……心配かけて、ごめ、ね……」


ゲホ、と喉から嫌な咳が出た


ほんと、きつい

常に眠いのに全然眠れなくて
身体は叩かれたりした傷であちこち痛い

俺、ここの家での待遇完全に奴隷だわ


昼飯を持ってきてくれただけのお手伝いさんは、俺が身体を起こそうとすると手を添えて助けてくれる


「ありがと」
「いえ……あの、本当にこれしか出来なくて……ごめんなさい」


どうして謝るの
何にも悪くないじゃん


そう声を掛けたいけど、ごめんその気力もない

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