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泣かぬ鼠が身を焦がす

第28章 画竜点睛


え……
それは

なんか恥ずかしい……かも

俺たち普段からこんなスキンシップしてたんだっけ!?

いやいやいや
してないよね


俺が躊躇っていると、拓真さんは俺の腰を両手で掴んだ


「ひ!?」
「何してるんだ。ほら」


そしてそのまま自分の方へと引き寄せられ、腰が密着する感じになる

更に拓真さんは俺のお腹に手を回すとまた自分の方へと引き寄せてきて


「……っ」


俺は拓真さんを座椅子にするみたいに寄りかかった体勢にされた


は、恥ずかしい
つか、いたたまれない……!!!


「緊張してるのか? 重くないから、力を抜け。それじゃ身体痛むだろう」
「……う、ん……」


緊張はあってるけど
別に俺が重いかもとか考えてるわけじゃない

でも今はそういうことにしといた方が得?


そう思って俺は大人しく拓真さんに身体を預けた

背中から感じる体温に自分でもびっくりするぐらいドキドキしてる

そしたら拓真さんは更に俺に追い打ちをかけるような行動に出た


「純、ほら」
「!?」


拓真さんはお粥に添えられてたレンゲを手に取ると、お粥を掬って俺の口元に差し出した


この体勢で食わされろと……!?

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