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泣かぬ鼠が身を焦がす

第29章 黒白を


けど、俺が射精する直前に拓真さんが俺のを握ってきて


「んぁぁあ……!!! あ、あー……!」


俺は結局精子を出さずにイった


でも感覚は出したのと一緒
なんだけど

俺のからは何にも出てない


俺は肩で息をしながら拓真さんに握られた俺の下半身へ目をやる


ほら、やっぱり出てない
なんでだろ


すると、ピストンをやめた拓真さんが俺にキスをしてきて視線を戻される

拓真さんは


「俺より先にイったな」


と笑った


「仕方ないじゃん。俺だけ先にやばくなってたのに、拓真さん遅いから……俺だって我慢したし」


俺の言い草に拓真さんは「遅いって……」と苦笑い


間違ってないもん
決して早くはないし、俺があんだけ頑張ったのにまだイかないとか遅いだろ


俺が反抗的な態度でいると、拓真さんは


「純にはお仕置きしなきゃな」


と言った


「へ?」


お仕置き?


ぽかん、とする俺に拓真さんは「見ろ」と言って視線で下を指す

下ってのは俺の下半身のこと

俺がそこへ視線を移すと、拓真さんはゆっくりと掴んでいた手を緩める


「!?」


そして、俺は目の前で起きてることに愕然とした

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