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泣かぬ鼠が身を焦がす

第29章 黒白を


それから、純が助けて欲しいと言っていた家政婦
これは静に捜索を頼んだ

既にある程度人は絞れているらしく、家政婦の派遣会社にも問い合わせをしている

その引き抜くのが俺だというのがあっちの家に知られさえしなければ、何故ということも問われないだろうから

見つけて、引き抜くのも簡単だろう

そして

純とリビングにいる時に俺の携帯が鳴って、良い機会だと純に裁判のことを伝えた

純は喜んでくれて、こちらもまずは一安心


順調に進んでいることにほっとする

順調すぎる気がしないでもないが、そのために慎重にことを進めているのだから不思議ではない


それでも不安を拭いきることは出来なかったから、純にシたい、と告げた

純は最初戸惑った様子だったが、すぐに受け入れてくれる


久しぶりに重ねた身体


純が過去のことを思い出すことすら許さない俺の強引さに、引かれるかとも思ったがそんなことはなかった


心の底から幸福感に溢れて

純への愛しさも、抱く度に大きくなってきているような気がする


風呂に連れて行ったら俺が身体を洗っている間に眠ってしまった純

顔が湯に浸かる寸前で救出した

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