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(旧)短編☆中編小説集

第8章 愛しのシンメトリー

・藤ヶ谷side

あれから数日後。

よし、もう人踏ん張りするか。



横「太輔、帰りにどこかへ寄ってかない?」

藤「いいよ ニコッ」

横「あっ、やっぱやめとく」

藤「どうして?」



チラッチラッっと、わたの視線が俺の後ろの方へ向く



藤「んっ?」



振り返れば…



藤「うわっ、なに北山」

北「横尾さんと2人きりでどこへ行くんだわ」

藤「えっ?ちょっとそこらへんをウロウロと」

北「ふーんそっ、俺はまだ許してないのに」

藤「いや、だからあれは」



プイッとそっぽを向く北山



藤「じゃどうしろって言うの俺だって半分は騙されて」

北「んだってあれからなんもないじゃん」

藤「はっ?」

北「藤ヶ谷はただ俺を抱きたかっただけなんだ」

藤「ちげぇーよ」

北「じゃ、なんで」



北山?



北「もっいっ、ダッ」

藤「ちょ待て!グイッ」



ギュッ―



北「おっ、俺はお前のことがすっ…」



チュッ、好きだから俺も。



横「また今度な太輔」



ごめん、わた…



藤「これから、北山んちへ行ってもいい?」

北「かっ、構わないけど」

藤「んっ?」

北「ふっ、布団は一組しかないから…カァーッ」

藤「お前と一緒に寝るからいいさ クスッ」

北「んだ…か‥デヘッ」

藤「ふっ ニコッ」



北山宏光―

相棒でもあり恋人でもある自分にとって何よりも一番大切な存在。

これからも、ずっと。





end

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