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(旧)短編☆中編小説集

第10章 誘惑~からのLOVE②

・北山side

ギシッ、ギシッ、ギシッ―



北「ふっ、あっあっ、いっあっ、いぃーっ」



何度目だろう、こんなふうに藤ヶ谷に抱かれるのは。



北「ああっ、そこ、やだ」

藤「はっ?こんなに感じてるのに」



もう、数え切れないくらい俺はこいつの手でイカされ



北「はっあっ、はああっ、壊れる、壊れちまうぅー」

藤「なら壊れてしまえよ」



気も狂わんばかりの快感に身悶えし。



北「はうっ、あぁイクっ」

藤「くっ、ハァハァハァ」



馴染んでく身体―



藤「なぁ」



情事のあと、ベットの上で背中越し。

呟くように藤ヶ谷が言う。



藤「わたがさ」



んっ?横尾さん。



藤「メンバー全員で飲みに行こうって言うの聞いた」

北「あ、まぁ…ね」



それは数日前、唐突に携帯へ掛かって来て。



横「ニカたちもノリノリだからミツよろしくね」



っと言っても既に場所とか横尾さんが決めてあったんだけど。



藤「なんでOKしちゃったわけ?」



いやいや、なんでと言われましても藤ヶ谷さん。

断る理由がないでしょ。



藤「気づかれるなよ、チッ」



それってお前と俺との関係を横尾さんにってこと?



北「分かってるって」



そりゃ“大好きなわた”だもんな。

俺も知られたくはないし。



藤「もし、バレたらお仕置き ニヤッ」

北「わわっ」



でも横尾さん知ったらどう思うんだろう?



藤「ぷっ、クスッ」



あっ、藤ヶ谷が笑った久々に。



藤「なに?」

北「んにゃ」



こんな関係になってから、2人きりになると。

こいつ俺の前では、あまり笑わなくなり。



藤「なんだよ」

北「なんでもねぇって」

藤「ならニヤニヤするな」



あれ俺、ニヤけてた?

それは、きっと嬉しかったから。

藤ヶ谷の笑顔が見れて―





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