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(旧)短編☆中編小説集

第12章 素直になれなくて

玉「ミツ食べないの目の前の肉もう焼けてるよ」

北「ぁ…あぁ‥」



それからだ。

俺が、藤ヶ谷のことを妙に意識してしまうようになったのは。



玉「じゃまた」

北「気をつけて行け」

玉「バイバイ」

宮「愛してるよタマ」

玉「ばーか、クスッ」



この時の2人を見てて思う

俺とあいつはシンメとしての付き合いは長いけれど。

互いに、こんなことを言い合ったりはしないなって。



北「よく毎回、恥ずかしくもなく言えるな」

宮「だって俺、タマのこと大好きだもん」

北「んなの分かってるけどよ」

宮「それに千さんや二階堂の方がよっぽど凄いじゃん」

北「あの2人は特別だわ」

宮「キタミツも、たまには言ってみたら」

北「アホか」



今まで気になんかしたことなかったのに。

数日後の雑誌撮影の時なんかも。



藤「えぇーそんなことないって」

ニ「なくない、なくない」

藤「そうか」

千「ガヤさんって愛が欲しくて放浪してるって感じ」

藤「別に、そんなつもりはないけどな」



いや、分かる気がする。



ニ「あっちにフラフラこっちにフラフラ、本命さんはいったい誰」



それは俺も知りたい。



千「俺だよね」

ニ「なに言ってるんだ俺に決まってるだろ」



始まった、いつものやつが

しかし、この日は少し違っていたんだ。



玉「なになに?なんの話」

ニ「ガヤが恋人にしたいのは誰か」

宮「で、2人して奪い合ってるってわけ」

千「だってガヤさんは俺のだもん」

ニ「はっ?まだ、そんなの決まってないだろ」



はいはい、今日はその線で行くってわけね。

が、そう思っていると。



玉「おあいにくさま残念ながらガヤは俺のだから2人とも諦めて」



タマ?



宮「タマが1番なら俺2番なーんちゃって」



それは違うだろ。



ニ「なに勝手なことを言ってるんだよ、なぁーハッキリ言ってやってガヤ」

藤「んっ?」

ニ「俺とラブラブなんだって」

千「違う俺とだって」

ニ「俺」

千「俺だ」

玉「俺だよね」

宮「俺2番でいいからタマを1番にして」



なんなんだ?この状況は、あげく。



横「お前ら、何か勘違いをしているみたいだが太輔は俺のもの」



はっ?横尾さんまで、冗談言ってるんじゃねって。





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