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枕営業~遥香はセックスを武器にした~

第20章 水谷文乃の事情①

「ご……ご……ごめんなさい……」

先程とは違った意味の涙がこぼれ落ちる。

怖かった。

私は怯え続けていた。

「キミをしばらく泳がせるつもりだった。
でも事情が変わってしまってね」

窮地の場に立たされているというのに
その事情とやらが気になる。

叩きのめされても本條への想いは
止まらずにいた。

「俺とキミがキスしていた現場を好きな女の子に
見られちゃったから。で、予定変更」

その現場を目撃したのは
梶ケ谷と連れの女だけ。

あの女が本條のハートを
射止めたということか。

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