この関係、ありですか?
第1章 キミとの初めて。
「っ…」
彼女の吐息も無視して、唇を押し付け続けた。
苦しくなってきたのか、唇を薄く開いた瞬間、舌を滑り込ませた。
「ふぁっ…」
舌を絡ませると、少しビックリしていたが、俺を追いかけて来る様に頑張ってくれているのが可愛かった。
いい加減苦しくなってきたのか、俺の胸を何度か叩いてきた。
「ゴメン、調子に乗りすぎた。 大丈夫?」
そう言うと、「大丈夫です」と言いながら笑顔になった。
「本当はずっと、薮先輩の事が好きだったんです。 でも、先輩人気者だし、私はただのマネージャーな訳で…」
「俺もずっと好きだったよ」
被せる様にしたのはちょっとアレだけど、自分の気持ちを伝えたかった。
「えっ?」
「でも波ちゃん部員から人気だからさ。 伝えるかどうか迷ってたんだけど…。まあ、こうして伝えられて良かった」
俺がそう言うと、そっと俺の背中に手を回してきた。
「どうしたの?」
「嬉しいんです。 憧れの先輩に、好きって言ってもらえて。」
そう言って、腕の力を強める。
「じゃあさ…」
波ちゃんを少し離し、顔を近付けた。
「さっきの続き、しても良い?」
赤かった顔を更に赤くして、小さく頷いた。