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第2章 はじめまして


ーMasaki sideー


クラスメイトはみんな眼鏡をかけていたと思う。
堅くて、群がろうとしない。そんな印象だ。

女子も少なくて10人はいないように見える。

……とても居心地がいいとは言えないかな。
しかもこのクラスで0からのスタート。どうしよう。
おれは入学式中ずっとそんなことばかり考えていた。

担任がLHRのはじまりを告げて、
みんなまちまちに席につく。


「はい、じゃあLHRやるぞー。
 俺は自己紹介の時間は設けない主義だ!
 そこら辺は各自、好き勝手にやれ!いいな?」

シーンとする教室。

「おいおいおい、リアクションはどうした!?」

先生、おれも同じこと考えてました。

そのときーーーーーーー

「えーーーーーーーーーーっ」

隣の席からでかい声で野次が飛んだ。

「おっ、いいなお前!
 えーっと、堀北貴史(ほりきた たかし)だな!?
 お前、学級委員やれ」

「えー、先生…拒否権は…?」

「ない。よろしく」

先生はきっぱりと答えた。

目立つとこうなるのか…入学早々学ぶことがあるなんて。
このHRの間はずっと息を潜めていよう…。

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